特許法 趣旨問題(補正17条の2第5項)

問:
最後の拒絶理由通知に対する特許請求の範囲についてする補正が制限される趣旨(17条の2第5項)

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回答例:
平成5年の一部改正前は、出願公告をすべき旨の決定の謄本の送達前は、拒絶理由通知の回数に関わらず、その応答期間内であれば、明細書又は図面の要旨を変更しない範囲で特許請求の範囲についても自由に補正することが認められていた(旧41条)が、この規定の下においては、
(1) 特許請求の範囲についての補正が何回も行われると、その都度審査を行うことが必要とされるため、審査遅延をもたらす一因となっていたこと
(2) 補正を何回も行う出願と補正を行わない出願との間において、出願の取扱いの公平性が十分確保されていなかったのみならず、主要国と比べても特異な規定となっていたこと
等の問題点を有していた。
このため、平成5年の一部改正においては、
(1) 第一回目の拒絶理由通知に対する補正については、特許請求の範囲の補正についても新規事項を追加する補正を認めないこととするのみで、自由な補正を認めることとすること
(2) 第二回目以降の拒絶理由通知に対する特許請求の範囲の補正については、既に行われた審査の結果を有効に活用できる範囲のものとすること
により、制度の国際的調和、迅速な権利付与及び出願の公平な取扱いが図られることとなった。この規定では、最後の拒絶理由通知以降の特許請求の範囲についてする補正を、先行技術文献調査の結果等を有効利用できる範囲内に制限している。さらに、分割出願制度の濫用抑止の観点から、50条の2の規定による通知を受けた場合についても同様の制限が課される。(青本47頁、51頁)

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